Quantcast
Channel: Google Developers Japan
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2207

I/O 2019 の Actions on Google: ウェブ、モバイル、スマートホーム デベロッパー向けの新ツール

$
0
0
この記事は Chris Turkstra による Google Developers Blog の記事 "Actions on Google at I/O 2019: New tools for web, mobile, and smart home developers" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

投稿者: Actions on Google ディレクター、Chris Turkstra


多くのユーザーが、日々アシスタントを使ってさまざまなタスクを簡単に終わらせています。アシスタント プラットフォームは急速に拡大しており、デベロッパーにとってたくさんのチャンスが生まれています。そして私たちのもとには、もっと簡単にさまざまなアシスタントとコンテンツを連携させたいという多くの声が寄せられています。

I/O では、そんな皆さんのために作った Actions on Google のいくつかの新ソリューションについてお知らせしています。この新しいツール群は、コンテンツやサービスを作成し、やりたいことを声で済ませたい人々に提供する際に役立ちます。ウェブでも、モバイルでも、スマートホームでも利用できます。

検索とアシスタントでの利用結果を充実させる


「ハウツー」系の質問に答える
日々多くの人々がインターネットで「ハウツー」系の質問の答えを探しています。たとえば、ネクタイの結び方、蛇口の直し方、犬用のドアの取り付け方などです。I/O では、How-to マークアップのサポートについてお知らせしました。この機能を活用すると、検索やアシスタントで、今まで以上に役立つ充実した結果を返すことができます。

皆さんのページに How-to マークアップを追加しておくと、モバイル検索や Google アシスタント スマート ディスプレイで、わかりやすい結果が表示されます。ウェブのデベロッパーやクリエイターは、この機能を使って動画やイメージ、テキストで詳しい手順を説明し、驚くほど簡単にたくさんの人々とつながることができます。How-to マークアップの結果は、本日より検索機能で確認できます。皆さんのコンテンツは、今後数か月以内にスマート ディスプレイで利用できるようになります。

DIY Network が既存のウェブ コンテンツに追加したマークアップの例を紹介しましょう。Google 検索とアシスタントの両方で、インタラクティブで便利な結果を返しています。
犬用のドアの取り付け方を説明したモバイル検索のスクリーンショット犬用のドアの取り付け方を説明した How-to マークアップ
ウェブサイトをメンテナンスしていないコンテンツのクリエイターは、How-to 動画テンプレートを使うこともできます。動画クリエイターが行うのは、YouTube 動画に対応するタイトル、テキスト、タイムスタンプを記述した簡単なスプレッドシートをアップロードすることだけです。あとはすべて自動で処理してくれます。既存のハウツー動画がある場合は、この方法を使うと最も簡単に Google アシスタント スマート ディスプレイや Android スマートフォンで利用できるインタラクティブな詳細チュートリアルに変換することができます。

REI は、次のようにして YouTube 動画を最大限に活用しています。
ノートパソコンから Home Hub で REI コンパスの How-To テンプレートを表示する
How-to 動画テンプレートは、現在デベロッパー プレビュー版です。今から作り始めれば、今後数か月以内に Android スマートフォンやスマート ディスプレイでコンテンツが利用できるようになります。

アプリの利用を簡単に

アプリ アクションで簡単操作
人々は日々、皆さんの作ったアプリを使って作業しています。アシスタントを活用し、声を使った自然な操作でアプリを利用している人々もいます。ここから考えられるのは、インテントを使って音声ベースのエントリ ポイントを作成し、アシスタントからアプリの適切な場所に飛ばすことです。

昨年、アプリ アクションのプレビュー版を公開しました。このシンプルなメカニズムを利用すれば、Android デベロッパーはインテントを使ってアシスタントからアプリ内の適切な場所にディープリンクを設定できます。I/O では、4 つの新しいアプリ アクション カテゴリのビルトイン インテントのリリースを発表しました。具体的には、健康とフィットネス、ファイナンス、ライドシェアリング、食品の注文の 4 つです。これらのインテントを使えば、わずかな時間で機能をアシスタントに組み込むことができます。

たとえば、Nike Run Club でジョギングをトラッキングしたい場合なら、「Hey Google, start my run in Nike Run Club」と言うだけで、アプリは自動的にジョギングのトラッキングを開始します。また、友人の Chad との食事を終えて割り勘にする場合、「Hey Google, send $15 to Chad on PayPal」(Hey Google、PayPal で Chad に 15 ドル送って)と言えば、アシスタントが PayPal を開いてくれます。ログインすれば、必要な情報がすべて入力されているので、送信ボタンを押すだけで済みます。

Google Pixel で Nike Run Club のアプリ アクションを表示する
これらの組み込みはそれぞれ、1 日もかかりません。アプリと Actions プラットフォームとの間のインテントのマッピングを処理する Actions.xml ファイルを追加するだけです。この新しいインテントを使った開発は、早速本日から始めることができます。数か月以内に、Android アシスタントのユーザーに提供できるようになる予定です。この機能は、ユーザーの手間を増やすことなく、アプリを使ってもらう頻度を上げる絶好のチャンスになるはずです。

家庭用端末向けの機能を開発する

スマート ディスプレイのインタラクティブ画面を活用する
昨年、新しい端末カテゴリとしてスマート ディスプレイが登場しました。デベロッパーにとって、インタラクティブな画面を使った視覚表現は新たな可能性を開くものです。

本日は、デベロッパー プレビュー版のインタラクティブ キャンバスを紹介します。この機能を使うと、音声、視覚、タッチを組み合わせた全画面表現が可能になります。インタラクティブ キャンバスはスマート ディスプレイと Android スマートフォンで利用できます。また、HTML、CSS、Javascript など、おなじみのオープンなウェブ テクノロジーを使っています。

次に示すのは、全画面でスマート ディスプレイを使った開発の例です。
スマート ディスプレイの全画面表示
インタラクティブ キャンバスを使ったゲームの作成は、本日より可能になっています。その他のカテゴリも近日中に追加する予定です。早速 Actions Console を開き、この機能を試してみてください。


スマートホーム端末同士のローカル通信
現在、3,500 のブランドによる 3 万以上のアシスタント搭載ネットワーク接続端末が存在しています。本日は、スマートホームを進化させることに特化して設計された一連のローカル技術についてお知らせします。

プレビュー版の Local Home SDKを使うとスマートホームのコードを Google Home Speaker や Nest Display 上でローカルに実行できます。さらに、無線通信によるスマート端末間のローカル通信も可能です。これによって、クラウドとの通信を減らし、スマートホームで新たなレベルのスピードと信頼性を実現できます。現在、Philips、Wemo、TP-Link、LIFX などのすばらしいパートナーと連携して、この SDK のテストを行っています。来月には、すべてのデベロッパーに SDK を開放できる予定です。
Local Home SDK のフローチャート
セットアップをさらにシームレスに
また、Local Home SDK を使って端末のセットアップ操作を改善し、ユーザーがさらにシームレスなセットアップを行えるようにしています。これは、GE のスマートライトと連携して昨年 10 月にリリースしたものです。このスマートライトは、Google Home アプリで 1 分以内でセットアップできます。この機能は、多くの人々が気に入っているので、利用できるパートナーを拡大しました。興味のある方は、こちらをご覧ください。

Assistant Connect で端末をスマートに
今年の CES では、Local Home SDK を活用した Google Assistant Connect のプレビュー版を発表しました。スマートホームやアプライアンスのデベロッパーが Assistant Connect を使うと、端末にアシスタント機能を低コストで簡単に追加できます。Assistant Connect は、多くの作業をアシスタントにオフロードすることで、Actions の実行、コンテンツの表示、コマンドへの応答を行っています。現在、プラットフォームの開発と合わせて、Anker、Leviton、Tile による最初のプロダクトの開発を進めています。Assistant Connect については、今年中にさらに詳しくお知らせしますので、ご期待ください。

新しい端末の種類と特性
スマートホーム用の Actions を作っている方のために、16 個の端末の種類、3 個の端末特性(LockUnlock、ArmDisarm、Timer)を新たにリリースしています。38 個の端末の種類、18 個の端末の特性の全リストは、デベロッパー ドキュメントから確認できます。開発を始めるにあたっては、GitHub のサンプル プロジェクトもご覧ください。

デベロッパー向けの新しいツールを使ってみましょう

コンテンツをもっと多くの人に届けることを目指している方も、アプリの利用頻度向上を目指している方も、アシスタントを活用したカスタム操作の開発を目指している方も、新しいツールを使ってできることがあります。

ここで紹介したツールを使って開発を始める方法について詳しくは、入門用のウェブサイトを参照してください。また、スケジュールを確認し、今週開催されるデベロッパー トークを見逃さないようにしましょう。

皆さんとともに開発を行える日を楽しみにしています!


Reviewed by Takuo Suzuki - Developer Relations Team


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2207

Trending Articles