この記事は Diana García Ríos による Google Play Apps & Games - Medium の記事 "Best practices for your in-app products in the current context" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19) によって引き起こされたこのような困難な状況の中、Google Play チームは、たくさんの皆さまから、アプリのデベロッパーとしてどのようにユーザーをサポートし、事業を継続していくべきかお問い合わせをいただいています。誰もがなんらかの影響を受けている中、とりわけ早急な対応を迫られているのは、次の 2 つに該当する皆さまだと考えています。
医療、健康管理、オンライン学習、瞑想、福祉のアプリなどを通じ、価格を割り引いてでも重要なコンテンツやサービスを提供することで貢献している方がいらっしゃいます。また、多くの方が不要不急の外出ができない状況を鑑み、エンターテイメントや教育素材を安価に提供したいとお申し出くださる方がいらっしゃいます。同時に、スポーツリーグ、イベントやチケット関連のビジネス、マッチングアプリなど、事業の継続に影響が出ているという方もいらっしゃいます。
開発・運営されているアプリがこのようなカテゴリに当てはまる皆さんに向けて、アプリ内プロダクトや定期購入機能をこの状況に合わせて調整する際のベスト プラクティスをまとめました。必要な変更をする上で、この情報が役に立つことを願っています。
サービスの割引を検討している場合、いくつかオプションがあります。どのような対応をするべきかは、プロダクトの種類や対象とするユーザーによって異なります。
事業に悪影響を受けてしまっているアプリのベスト プラクティス
現時点では、アプリで販売している通常のデジタル商品を提供できないことがあるかもしれません。この状況に対応し、ユーザーに寄り添ったサービスを提供するために、価格の調整を検討することをお勧めします。
例に上げた価格調整オプションでは皆さまが検討、直面されている状況に対応できない、または不十分だと思われる方は、ご要望をお知らせください。
Google Play で提供している課金機能についてさらに詳しく説明します。

現在の状況を踏まえた Google Play 定期購入とアプリ内プロダクトのベスト プラクティス
新型コロナウイルス感染症(COVID-19) によって引き起こされたこのような困難な状況の中、Google Play チームは、たくさんの皆さまから、アプリのデベロッパーとしてどのようにユーザーをサポートし、事業を継続していくべきかお問い合わせをいただいています。誰もがなんらかの影響を受けている中、とりわけ早急な対応を迫られているのは、次の 2 つに該当する皆さまだと考えています。
- この困難な時期に特に役立つコンテンツやサービスを提供されている皆さま
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19) によって事業に悪影響を受けてしまっている皆さま
医療、健康管理、オンライン学習、瞑想、福祉のアプリなどを通じ、価格を割り引いてでも重要なコンテンツやサービスを提供することで貢献している方がいらっしゃいます。また、多くの方が不要不急の外出ができない状況を鑑み、エンターテイメントや教育素材を安価に提供したいとお申し出くださる方がいらっしゃいます。同時に、スポーツリーグ、イベントやチケット関連のビジネス、マッチングアプリなど、事業の継続に影響が出ているという方もいらっしゃいます。
開発・運営されているアプリがこのようなカテゴリに当てはまる皆さんに向けて、アプリ内プロダクトや定期購入機能をこの状況に合わせて調整する際のベスト プラクティスをまとめました。必要な変更をする上で、この情報が役に立つことを願っています。
ベスト プラクティス
コンテンツやサービスを提供しているアプリのベスト プラクティスサービスの割引を検討している場合、いくつかオプションがあります。どのような対応をするべきかは、プロダクトの種類や対象とするユーザーによって異なります。
- すでに定期購入しているユーザーに対しては、提供するサービスが影響を受けてしまう期間に限って部分返金または全額返金をしたり、完全なサービスを再開できるまで課金を延期することができます。
- 新しく定期購入するユーザーに対しては、プロモーション、無料試用、お試し価格を提供できます。その後、皆さんやユーザーにとって都合のよいタイミングで、更新価格を再調整できます。
- ワンタイム購入ができるアプリでは、プロモーションを作成したり、一時的に価格を変更することができます。
- 有償のアプリでは、最大 8 日間のセールを設定できます。
現時点では、アプリで販売している通常のデジタル商品を提供できないことがあるかもしれません。この状況に対応し、ユーザーに寄り添ったサービスを提供するために、価格の調整を検討することをお勧めします。
- 定期購入の場合、サービスが完全に復旧するまで課金を延期することができます。長期間の定期購入の場合、サービスが影響を受ける期間に応じて部分返金をすることができます。
- 提供できる別のオプションとして、定期購入の一時停止があります。このような対応を取ることを決めた場合、後ほどアップグレード特典の提供や課金の延期、部分返金をすることによって、ユーザーに再開を促すことができます。
- ワンタイム購入や有償アプリの場合は、部分返金または全額返金をすることをご検討ください。
- また定期購入のアプリを変更し、ワンタイム購入が可能な新しいコンテンツの提供へ切り替えたデベロッパーもいらっしゃいます。一例として、ライブイベントの視聴サービスから、インタビューや録画コンテンツを提供する形式に変更されました。
例に上げた価格調整オプションでは皆さまが検討、直面されている状況に対応できない、または不十分だと思われる方は、ご要望をお知らせください。
機能の詳細と実装方法
Google Play で提供している課金機能についてさらに詳しく説明します。
課金の延期
Google Play Developer APIの Purchases.subscriptions:deferを使うと、定期購入しているユーザーに対して次の課金日を延期できます。該当するユーザーは引き続きすべてのコンテンツにアクセスできますが、延期期間中は課金されません。定期購入の更新日も、新しい日付を反映して更新されます。
課金の延期をすると、バンドルやスペシャル オファーの一部として、ユーザーへ無償アクセスを提供できます。たとえば、紙の雑誌を購読しているユーザーは、無償でウェブ コンテンツを参照できるように変更できます。また、ユーザーに無償アクセスを提供することもできます。
API の呼び出し 1 回につき、最短で 1 日、最長で 1 年課金を延期することができます。新しい課金日になる前に再度 API を呼び出すと、さらに課金を延期することができます。この対応を取る場合は、メールやアプリ内で課金日の変更を通知することをお勧めします。定期購入だけでなく、無料試用ユーザーにも同様に通知することをお勧めします。
Google Play Developer APIの Purchases.subscriptions:deferを使うと、定期購入しているユーザーに対して次の課金日を延期できます。該当するユーザーは引き続きすべてのコンテンツにアクセスできますが、延期期間中は課金されません。定期購入の更新日も、新しい日付を反映して更新されます。
課金の延期をすると、バンドルやスペシャル オファーの一部として、ユーザーへ無償アクセスを提供できます。たとえば、紙の雑誌を購読しているユーザーは、無償でウェブ コンテンツを参照できるように変更できます。また、ユーザーに無償アクセスを提供することもできます。
API の呼び出し 1 回につき、最短で 1 日、最長で 1 年課金を延期することができます。新しい課金日になる前に再度 API を呼び出すと、さらに課金を延期することができます。この対応を取る場合は、メールやアプリ内で課金日の変更を通知することをお勧めします。定期購入だけでなく、無料試用ユーザーにも同様に通知することをお勧めします。
値下げ
Google Play Consoleで、アプリの定期購入やワンタイム購入の価格を調整できます。アプリ内プロダクトは、Google Play Developer APIでも変更できます。現在の価格要件は、ヘルプセンターに記載されています。
初回の価格は、新しく定期購入するユーザーや、すでに定期購入しているユーザーが定期購入の更新をする際に適用されます。そのため、通常時ではプロモーションの手段として変更すべきでなく、お試し価格や無料試用、プロモーションを使用します。しかし、現在の状況では、定期購入をしているすべてのユーザーに特別価格を提供することも、一時的な解決策として適切かもしれません。いずれの方法もプロモーション機能を活用するとユーザーのエンゲージメントを高めることができます。以下に、それぞれの機能と使用方法をまとめます。
無料試用を使うと、一定の日数で、見込み客に有償の定期購入を無償で提供することができます。定期購入価格やお試し価格を課金する前に無料試用を提供することで、コンバージョンを高めることができます。現在の不安定な状況を踏まえ、多くのデベロッパーが無料試用期間を延長しています。無料試用の提供は、サービスの利用を停止したユーザーに再開してもらうためにも有効です。
お試し価格を使うと、一定の日数または課金の期間中、見込み客の定期購入価格を割り引くことができます。定期購入価格を課金する前にお試し価格を提供することで、コンバージョンを高めることができます。こちらも、離脱ユーザーの再開促進として活用することができます。
初期設定では、無料試用もお試し価格もユーザー 1 人につき 1 アプリにつき 1 回だけ使うことができます。しかし、Play Console でこの制限を緩和し、1 つの定期購入につき 1 回に変更することができます。
アプリ内購入と有償アプリについては、1 つのアプリにつき 4 半期あたり 最大 500 個のプロモーション コードを適用できます。アプリ 1 つにつき、最大で 10,000 個のサブスクリプション コードを利用できます。プロモーション コードを使うには、アプリへの組み込みが必要です。
Google Play Consoleで、アプリの定期購入やワンタイム購入の価格を調整できます。アプリ内プロダクトは、Google Play Developer APIでも変更できます。現在の価格要件は、ヘルプセンターに記載されています。
初回の価格は、新しく定期購入するユーザーや、すでに定期購入しているユーザーが定期購入の更新をする際に適用されます。そのため、通常時ではプロモーションの手段として変更すべきでなく、お試し価格や無料試用、プロモーションを使用します。しかし、現在の状況では、定期購入をしているすべてのユーザーに特別価格を提供することも、一時的な解決策として適切かもしれません。いずれの方法もプロモーション機能を活用するとユーザーのエンゲージメントを高めることができます。以下に、それぞれの機能と使用方法をまとめます。
無料試用を使うと、一定の日数で、見込み客に有償の定期購入を無償で提供することができます。定期購入価格やお試し価格を課金する前に無料試用を提供することで、コンバージョンを高めることができます。現在の不安定な状況を踏まえ、多くのデベロッパーが無料試用期間を延長しています。無料試用の提供は、サービスの利用を停止したユーザーに再開してもらうためにも有効です。
お試し価格を使うと、一定の日数または課金の期間中、見込み客の定期購入価格を割り引くことができます。定期購入価格を課金する前にお試し価格を提供することで、コンバージョンを高めることができます。こちらも、離脱ユーザーの再開促進として活用することができます。
初期設定では、無料試用もお試し価格もユーザー 1 人につき 1 アプリにつき 1 回だけ使うことができます。しかし、Play Console でこの制限を緩和し、1 つの定期購入につき 1 回に変更することができます。
アプリ内購入と有償アプリについては、1 つのアプリにつき 4 半期あたり 最大 500 個のプロモーション コードを適用できます。アプリ 1 つにつき、最大で 10,000 個のサブスクリプション コードを利用できます。プロモーション コードを使うには、アプリへの組み込みが必要です。
全額返金または部分返金
Play Console のウェブサイトまたはアプリを使うと、皆さんのアプリでユーザーが購入したアイテムについて、注文の確認、返金の実行、定期購入のキャンセルの管理をすることができます。部分返金は、Play Console のウェブサイトからユーザー単位で実行できます。全額返金は、Play Console アプリや Play Console ウェブサイト、または Google Play Developer APIを使ったプログラムから Purchases.subscriptions:refundを呼び出すことで実行できます。
Play Console のウェブサイトまたはアプリを使うと、皆さんのアプリでユーザーが購入したアイテムについて、注文の確認、返金の実行、定期購入のキャンセルの管理をすることができます。部分返金は、Play Console のウェブサイトからユーザー単位で実行できます。全額返金は、Play Console アプリや Play Console ウェブサイト、または Google Play Developer APIを使ったプログラムから Purchases.subscriptions:refundを呼び出すことで実行できます。
定期購入の一時停止
これを有効にすると、ユーザーは Google Play 定期購入センターまたは定期購入キャンセル フローで定期購入の「一時停止」を選べるようになります。一時停止は、現在の課金期間が終了した後に反映されます。一時停止期間が終了するか、ユーザーが手動で定期購入を再開すると、課金が再開されます。
定期購入の一時停止をするには、以下の対応が必要です。
定期購入の一時停止は、リアルタイム デベロッパー通知(RTDN)を設定しなくても有効化できますが、その場合、ユーザーが定期購入を一時停止または再開した際にバックエンドと同期をとるのが難しくなります(例 : クロスプラットフォーム権限管理など)。アプリからのディープリンクを提供すると、一時停止中のユーザーが Play Store アプリの定期購入センターを簡単に開けるようになります。
これを有効にすると、ユーザーは Google Play 定期購入センターまたは定期購入キャンセル フローで定期購入の「一時停止」を選べるようになります。一時停止は、現在の課金期間が終了した後に反映されます。一時停止期間が終了するか、ユーザーが手動で定期購入を再開すると、課金が再開されます。
定期購入の一時停止をするには、以下の対応が必要です。
- アカウントの一時停止を実装する
- Play Console で一時停止を有効化する
- 一時停止ステータスを認識する
- ユーザーに支払いの失敗に関するアプリ内メッセージやメール メッセージを送っている場合は、定期購入の一時停止を参照するように変更する
定期購入の一時停止は、リアルタイム デベロッパー通知(RTDN)を設定しなくても有効化できますが、その場合、ユーザーが定期購入を一時停止または再開した際にバックエンドと同期をとるのが難しくなります(例 : クロスプラットフォーム権限管理など)。アプリからのディープリンクを提供すると、一時停止中のユーザーが Play Store アプリの定期購入センターを簡単に開けるようになります。
リアルタイム デベロッパー通知(RTDN)
RTDNは、定期購入ユーザーの状態が変化した際(例: 定期購入の実行、キャンセル、一時停止)に、サーバーにインスタント通知を送信する機能です。この通知を受け取ったときに、適切なメッセージを使って定期購入ユーザーに連絡することもできます。たとえば、定期購入ユーザーがキャンセルした場合、「現在、通常サービスの提供が困難な状態です。ぜひサービスの再利用をお願いしたいので、定期購入価格を 50% 割り引きます」といったメッセージを送って再開を促せます。
RTDN は、定期購入の実行や更新などのイベントを含め、すべての定期購入イベントを正確に記録し保存するためにご利用ください。リアルタイム トラッキングを使うと、個々の定期購入ユーザーの無料試用の登録有無など、Google Play Console では利用できない細かい点まで把握できるので、収益レポートの改善にも役立ちます。
RTDNは、定期購入ユーザーの状態が変化した際(例: 定期購入の実行、キャンセル、一時停止)に、サーバーにインスタント通知を送信する機能です。この通知を受け取ったときに、適切なメッセージを使って定期購入ユーザーに連絡することもできます。たとえば、定期購入ユーザーがキャンセルした場合、「現在、通常サービスの提供が困難な状態です。ぜひサービスの再利用をお願いしたいので、定期購入価格を 50% 割り引きます」といったメッセージを送って再開を促せます。
RTDN は、定期購入の実行や更新などのイベントを含め、すべての定期購入イベントを正確に記録し保存するためにご利用ください。リアルタイム トラッキングを使うと、個々の定期購入ユーザーの無料試用の登録有無など、Google Play Console では利用できない細かい点まで把握できるので、収益レポートの改善にも役立ちます。
ディープリンクによる課金の再開
先行きの見えない状況のため、Google Play で定期購入をキャンセルするユーザーもいるかもしれません。その場合、デベロッパーの皆さんは、カスタマーサービス リクエストへの応答の中で Google Play Developer API の Purchases.subscriptions:cancel を呼び出すと、定期購入をキャンセルできます。注 : 通常、この API は、ユーザーが [My Orders] ページから返金をリクエストした場合に利用します。詳しくは、定期購入費用の返金をご覧ください。
ユーザーが定期購入をキャンセルしても、現在の課金サイクルが終わるまではコンテンツにアクセスできます。課金サイクルが終了した時点で、アクセスは無効になります。なお、必ずアプリから Play Store アプリの定期購入の管理ページに簡単にアクセスできるように、ディープリンクを提供する必要があります。これにより、ユーザーは再開を含めた定期購入ステータスをいつでも管理できるようになります(こちらのサンプルコードをご覧ください)。
ここでご紹介した機能が、この困難な時期に皆さんのユーザーやビジネスをサポートするためにお役に立つことを願っています。Google は、皆さんがユーザーとさらに良い関係を築き上げ、予期しない事態にも対応できるようなプラットフォーム作りを目指しています。もし皆さんのアプリが、ここで触れていないような影響を新型コロナウイルス感染症(COVID-19) によって受けている場合も、可能な限りお手伝いしたいと考えています。その場合は、こちらからご連絡ください。
Reviewed by Hidenori Fujii - Google Play Developer Marketing APAC
先行きの見えない状況のため、Google Play で定期購入をキャンセルするユーザーもいるかもしれません。その場合、デベロッパーの皆さんは、カスタマーサービス リクエストへの応答の中で Google Play Developer API の Purchases.subscriptions:cancel を呼び出すと、定期購入をキャンセルできます。注 : 通常、この API は、ユーザーが [My Orders] ページから返金をリクエストした場合に利用します。詳しくは、定期購入費用の返金をご覧ください。
ユーザーが定期購入をキャンセルしても、現在の課金サイクルが終わるまではコンテンツにアクセスできます。課金サイクルが終了した時点で、アクセスは無効になります。なお、必ずアプリから Play Store アプリの定期購入の管理ページに簡単にアクセスできるように、ディープリンクを提供する必要があります。これにより、ユーザーは再開を含めた定期購入ステータスをいつでも管理できるようになります(こちらのサンプルコードをご覧ください)。
ここでご紹介した機能が、この困難な時期に皆さんのユーザーやビジネスをサポートするためにお役に立つことを願っています。Google は、皆さんがユーザーとさらに良い関係を築き上げ、予期しない事態にも対応できるようなプラットフォーム作りを目指しています。もし皆さんのアプリが、ここで触れていないような影響を新型コロナウイルス感染症(COVID-19) によって受けている場合も、可能な限りお手伝いしたいと考えています。その場合は、こちらからご連絡ください。
感想をお聞かせください
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