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Google Maps Platform で配送と e コマース体験を向上させる

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この記事は Head of Customer Engineering の Dave McClusky による Google Maps Platform Blog の記事 "How to improve the delivery and ecommerce experience with Google Maps Platform" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

編集者注 : この記事では、変化する消費者やビジネスのニーズに応える企業や開発者をサポートするために、アプリやウェブサイトへの新しい機能追加の成功事例を紹介します。 世界中で多くの飲食店や店舗が通常営業できない中、デリバリー機能をサービスにすばやく追加するにはどうすれば良いかとという質問をよくいただきます。「オンラインで購入して店舗で受け取る」で取り上げた API や SDK の多くは、商品の受け取りだけでなくデリバリー機能を実現する際にも使用できます。その方法を見てみましょう。

誤配送を最小限に抑える

正しい場所に商品が届くことが重要なので、正確な住所情報は、誤配送による商品の返送を減らすのに不可欠です。Autocomplete API は、「先行入力」の住所予測補完サービスを提供します。これを支払い手続きに統合すれば、住所入力が迅速になるので、支払い手続きの煩わしさが減るとともに、誤配送を減らすことができます。

Autocomplete API から住所を取得したら、Geocoding API を使ってユーザーの配送先住所の正確な緯度/経度の位置を特定することもできます(Autocomplete の Place_ID を使用)。これは、配送先や納入場所を動かせるピンで地図上に表示して確認できるようにします。これにより、確認用の地図がすぐに表示されるので、ユーザーはピンの場所を変えて配送先の位置を微調整できます。再び Geocoding API を使えば、マップ上のピンの場所を人が読むことのできる住所表記に戻すことも可能です。

また、正確なあるいは公的な住所が存在しない場所には、Place Autocomplete API と Geocoding API の plus codeを使用することで、正確な配送先をドライバーを取得できるようになります。

最高の配送ドライバーを派遣する

もし、配送ドライバーの車両管理が必要な場合、オペレーションの改善やリアルタイムの交通情報を使った効率的なオペレーションをサポートするために、Google Maps Platform が利用できます。

ユーザーからの注文に応じるため、対応できる各倉庫や配送センターからの移動時間を Distance Matrix API を使って比較し、最短となる組み合わせを探すことで迅速な配送が行えます。traffic_model パラメータを使うと、商品を配送センターから出荷して到着するまでにかかる時間を予測することも可能です。

また、Distance Matrix API はライブ交通情報を使用するため、リアルタイムの移動時間に基づいて、商品の引き受けと配送をするのに最も近い場所にいるドライバーを選ぶことができます。これにより、納品までの時間を可能な限り短縮して、全体的なオペレーションをより効率化します。運転時間が短くなることで、ドライバーの 1 日あたりの配送数も増やせます。

正確なドライバーのルートデータが必要な場合、Roads APIを使うことで、道路形状に沿わせた補正が可能です。デバイスから得られる生の GPS データから、前後関係を考慮に入れて Google の道路ネットワークの最も近い位置にスナップ補正する機能です。Roads API で補正された位置情報は、Directions API や Distance Matrix API の起点としても使用できます。この方法でドライバーの位置を修正すると、道順と配送予定時刻がより正確になるので、全体的にも効率が改善されて、配送能力が向上します。

ドライバーのルートを最適化する

配送するドライバーが決まったら、すぐに配送先へ向かってもらいましょう。配送するドライバーに Directions APIを使ってリアルタイムの交通情報に基づくルート案内をしたり、traffic_modelパラメータで時間帯指定に対応した配送先の組み替え考慮した所要時間を予測することが可能です。このサービスは、複数の配送先をどの順序でまわるかを最適化するため、配送の全行程を最短で完了します。ここで Tips を紹介しましょう。プレイス オートコンプリート または Geocoding API のレスポンスとして得られる Place ID(住所情報ではない地点固有のID)を使って目的地を設定することです。これにより、ドライバーの行先をより最適なアクセス ポイント(荷下ろしをしやすい停車場所や玄関など)に送り出せるので、ほとんどの場合、より効率的な配送が可能になり、全体としてオペレーションの効率が良くなります。

Android または iOS の SDK で構築したネイティブアプリでストリートビューを使用し、配送先の画像を表示すれば、ドライバーは停車場所や玄関先の様子を現地に到着する前に正確に把握することができるため、荷物の受け渡しにかかる時間を節約できます。ネイティブの Google マップアプリを起動して、リアルタイムの音声ナビゲーションを利用することもお忘れなく。

リアルタイムで最新の配送予定時刻を顧客に伝える

最後に、顧客向けのアプリでは、常に最新の配送状況がわかるようにしましょう。Directions APIを使用することで、ドライバーの次の顧客への配送予定時刻までの残り時間を確認することができます。また、Distance Matrix API を使用すれば、一度に多くの配送予定時刻を確認できます。ライブ交通情報を使用して、刻々と変わる道路状況について顧客に最新情報を提供しましょう。Maps JavaScript APIを使ってウェブ上に簡単な配送トラッカーを構築すれば、顧客は配送をリアルタイムで追跡できるようになるので、配送のステータスを確認するために事業所に何度も電話をかけることもなくなるでしょう。

位置情報に関するプライバシーの保護

ユーザーの位置情報を使用する場合は、Google Maps Platform 利用規約にあるエンドユーザーの位置情報に関するプライバシー規約を確認し、遵守してください。

次回は、飲食店が Google Maps Platform や他の Google のサービスを使ってオンライン デリバリーのサービスを実現する方法について概要を説明していきます。

Google Maps Platform に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。ご質問やフィードバックはページ右上の「お問い合わせ」より承っております。

Posted by 丸山 智康 (Tomoyasu Maruyama) - Google Maps テクニカル アカウントマネージャ

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