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Google ログイン JavaScript プラットフォーム ライブラリにおける認可サポートの終了について

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この記事はプロダクト ソリューション エンジニア、Brian Daugherty による Google Developers Blog の記事 "Discontinuing authorization support for the Google Sign-In JavaScript Platform Library" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

昨年、ウェブ アプリケーション用の Google ログイン JavaScript プラットフォーム ライブラリのサポート終了予定についてお知らせしました。

Google ログイン JavaScript プラットフォーム ライブラリは、2023 年 3 月 31 日に完全に提供を終了します。ウェブ アプリケーションへの影響を確認し、必要に応じて移行計画を立てていただくよう、改めてお願いします。

2022 年 4 月 30 日より、新規アプリケーションは Google Identity Services ライブラリを使う必要があります。既存のアプリケーションは、サポート終了日までプラットフォーム ライブラリを使い続けることができます。

対応すべき内容

  • サポートの終了による影響の有無と、Google Identity Services に移行する必要性を評価してください。
  • 移行は 2023 年 3 月 31 日までに終えてください。この日をすぎると、プラットフォーム ライブラリはダウンロードできなくなり、非推奨の認可機能から Google API を呼び出すためにアクセス トークンを取得しているウェブ アプリケーションは、意図したとおりに動作しなくなります。

影響の有無

Google は、ウェブでユーザーの個人情報を守るために、アプリやサービスへのログインをデフォルトで安全なものにする取り組みを続けています。その実現に向けて、Identity API ファミリーの一員である Google Identity Servicesについてお知らせしました。これは、複数の ID サービスを 1 つのソフトウェア開発キット(SDK)にまとめたものです。先日、Google Identity Services ライブラリのアップデートをリリースし、OAuth 2.0 に基づいたユーザー認可とデータ共有の機能を追加しました。新しい Identity Services ライブラリでは、さまざまなセキュリティやプライバシーの改善が行われているため、古いプラットフォーム ライブラリのすべての機能との間に完全な下位互換性があるわけではありません。そのため、新しいライブラリへの移行とコードの変更が必要になります。

サポートの終了は、Google ログイン JavaScript プラットフォーム ライブラリを読み込んでいるウェブ アプリケーションと、JavaScript 用 Google API クライアント ライブラリでアクセス トークンを扱っているアプリケーションに影響します。

ウェブページで JavaScript モジュール apis.google.com/js/api.js または apis.google.com/js/client.js を使ってプラットフォーム ライブラリを読み込んでいる場合は、影響を受けますので、新しい Identity Services クライアント ライブラリを使うように既存の実装を更新する必要があります。

Google API クライアント ライブラリから gapi.client を使っているウェブ アプリケーションは、Google API を呼び出すためのアクセス トークンを扱う際に、まもなく非推奨となるプラットフォーム ライブラリの gapi.auth2モジュールを暗黙的に読み込んで使用していますそのため、ウェブ アプリケーションを更新し、新しい Identity Services ライブラリを明示的に追加する必要があります。そのうえで、アクセス トークンのリクエストを管理するようにし、auth2 モジュールへの参照を、同等の機能を持つ新メソッドで置き換えます。

一連のアプリケーションやプラットフォームで別の手法を使って Google の認証や認可を行っている方もいるでしょう。以下は、今回のサポートの終了のお知らせの影響は受けません。

  • Android や iOS のネイティブ アプリ SDK
  • Google の OAuth 2.0 または OpenID サービスを直接呼び出しているバックエンド プラットフォーム

移行

新しい Identity Services ライブラリでは、認可機能と認証機能が明確に分かれています。

移行には、次の 2 つのガイドが役立ちます。

(1) ユーザーの認可と Google API で利用するアクセス トークンの取得をするために Google Identity Services に移行する

(2) ユーザーの認証とログインをするために Google ログインから移行する

認可(Google API を呼び出すため)と認証(ユーザーのアプリへのログインを管理するため)の両方を使っているウェブ アプリケーションもあるかもしれません。その場合は、両方の移行ガイドに従い、ウェブ アプリケーションでユーザーの認可フローと認証フローを確実に分離する必要があります。

2 つの移行ガイドは、新しい Identity Services ライブラリと古いライブラリの違い、変更点の内容、認証と認可を分離する方法、その変更がユーザーやコードベースに与える影響について理解できるように記述されています。

変更点とメリット

新しい Identity Services ライブラリに移行すると、さまざまな変更によるたくさんのメリットを活用できます。

  • ポップアップが表示されるので、ユーザーはリダイレクトされたり、サイトを離れたりすることなく、わかりやすい UX で安全にウェブ アプリケーションを認可できます。
  • デフォルトでプライバシーと制御が向上します。ユーザーは必要な場合にのみ個々のスコープを承認できるので、ウェブ アプリケーションと共有する機密データの範囲やタイミングが改善されます。
  • ID トークンとアクセス トークンという認証情報が分離されるので、ユーザーの ID とアプリケーションの機能を明確に区別できます。認証情報を分ける方が、リスクのレベルに応じた分離、管理、保存がしやすくなります。ID は、その人が誰かという情報のみを表すので、ユーザーの機密データを読み書きする機能のアクセス トークンと比べると、リスクのレベルは低くなります。
  • Chromium のプライバシー サンドボックスの変更と上位互換性があります。

この記事は、新しい Identity Services ライブラリによるプライバシー、セキュリティ、ユーザビリティの変更を簡潔にまとめたものです。さらに詳しい説明は、移行ガイドに掲載されています。

サポートの利用方法

詳しい情報は、デベロッパー サイトに掲載されています。技術サポートを受けたい方は、Stack Overflow で google-oauthタグを確認してください。提案やフィードバックがある方は、gis-migration-feedback@google.comにメールをお送りください。



Reviewed by Eiji Kitamura - Developer Relations Team


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